ついに、ドイツに来てから自分の中で目標だった「Arbeitvisumの取得」を叶えた。
私のビザの正式名称は、『Aufenthaltserlaubnis für Fachkräfte nach § 18a AufenthG (Fachkräfte mit Berufsausbildung)』という。
Arbeitsvisumとは、仕事と直結しているビザなので、職場を変えると申請し直す必要がでてくる。
必要な書類はすべてそろっているのに、ビザを出したくないがために言いがかりをつけてくる外国人局との闘いは1か月にわたった。
提出した書類
- ビザ申請書
- 顔写真
- 仕事の契約書
- Ausbildung卒業証明書
- 住居契約書
- 職務内容確認書
- 健康保険加入証明書
- 口座明細
- 給料明細
申し込みの流れ
2024年
8月下旬:1~5までを外国人局に直で提出。同時にAusbildungビザ延長のためのFiktionsbescheinigung(仮ビザ)をもらう。
9月上旬:追加書類6をメールで提出
ー 音沙汰無し ー
11月上旬:追加で7,8,9 の書類提出を求められ、メールで送付。あとすでに提出したはずの
書類を何度も再提出求められる。
11月下旬~12月中旬:外国人局から次々と難癖をつけられ、その都度メールで抗議。
12月下旬:書類がやっと揃い、最後の手続きのため「顔写真とパスポートを持って来るように」
2025年
1月下旬:外国人局に赴き、最後の手続き完了
2月下旬:ビザが出来上がった通知が手紙で届く
3月上旬:外国人局にて受け取り完了。
申し込みから受け取りまで、7か月かかった。
1か月以上にわたる外国人局の言いがかりに対する闘い
外国人局のいちゃもんその1
「〇〇を提出してください」→すでに何度も提出してますけど?!
外国人局のいちゃもんその2
「あなたのAusbildung卒業証明書は不完全です。”Staatlich anerkanntes Erzieherin”と書かれているものを提出してください」→私が卒業の時にもらった卒業証明は紙1枚だけで、それには太字で”Staatlich anerkanntes Erzieherin”と書いてある。。まじで何を言ってるのかわからない。「Regierungspräsidumに問い合わせて取り寄せるように」だそうなので問い合わせたら「そんなものはありません。あなたの卒業証明書で十分です。州のマークがついているでしょ?」このメールを添付して返信すると「このメールをもって承認します。」なんじゃそりゃ。
外国人局のいちゃもんその3
「あなたのAusbildung卒業証明書の、実技部分の証明書がありません。提出してください」→証明書の一番上に太字でデカデカと「Praxisintegrierte Ausbildung」と書いてあるだろうが!!!
外国人局のいちゃもんその4
給料明細の額と口座明細を照合して、本当にその額が収入として口座に入金されているのか、あと住居証明の家賃の額を支払っているか、この2つを念入りに確認したがる。
私はうちのドイツ人に自分の分を払っているのだが、その時他の分の清算も兼ねてかなり多めに支払っていた。その部分の説明も丁寧にメールに書いたのだが、読んでいないのかまったくわかっていない様子で「あなたが払っている家賃はあなたの収入に対して高すぎます。この家賃を払うなら、他の仕事もしないといけません。」→理解してないで見当違いなことを言ってる、しかも余計なお世話。ブチギレ寸前95%
あまりにも話にらちが明かないので、担当者の変更を要求すると、すぐに新しい担当者からメールが来た。ただその担当者は少しマシだったものの、まだ前の担当者の言うことをあてにして理不尽な事を言ってくる。→私は怒りに震えて「もういい。日本に帰る。」→うちのドイツ人が見かねて外国人局に電話で事情を説明し、理解を得た。
外国人局のいちゃもんその5
書類がやっと揃い(訂正:揃ったことをやっと外国人局が認め)た最後のメールでの話。
さんざん私の給料明細を提出するように言っておきながら「ちなみにあなたは現在Ausbildungビザの延長ビザを持っているので、20時間/週以上の労働は認められていません。」まるで負け惜しみのように、捨て台詞のように言い放った外国人局。→怒りを通り越してもう呆れた。
この流れで学んだこと、感じたこと
- PIAはいまだに新しい形のAusbildungで、相手にとってはわからないことが多いらしく、申請時にスムーズに行かないことが多い。
- 収入と家賃の支払いについてかなり厳しくチェックしてくる。書類上の数字一つも間違ってたら認めない姿勢でやってくる。
- すでに何度も提出した書類をまた提出するよう求められる→心を無にして、言われた通り従うのが無難。
- Untermietvertrag:一緒に住んでいる人が家主に支払っていて、自分の分はその一緒に住んでいる人に支払っている。そんな時は、自分と一緒に住んでいる人の間の契約書「Untermietvertrag」の提出を求められる。
おわりに
この記事を書くにあたって、これまでの流れを今一度思い返すだけで、むかむかしてきた。
ドイツの外国人局との壮絶な戦いが終わった。
ビザ取得はただでさえストレスフルなのに、何度も同じ書類を求められたり、意味不明な指摘をされたりすると、怒りを通り越して呆れてしまう。
今回は、書類はすべて提出したのに「どうにかしてビザを与えない!」という外国人局の姿勢に、本当に本当に嫌気がさした。卒業証明書の件も、役所同士で情報が共有されていないのか、申請者に負担がかかりすぎるのが本当に理不尽。
それにしても収入と家賃のチェックがここまで厳しいのは驚きだった。ドイツ人だったらこんなに突っ込まれるのか?と疑問に思うレベル…。
この話を友人にすると、「この【外国人の雇用に気が進まないドイツ】は、議会でも大きな問題(テーマ)になっているんだよ。ドイツは人手不足で外国人も積極的に雇用すべきなのに、働きたい外国人にビザを与えようとしないんだ。」
実はこの話題、今週うちのクラスの子どものお母さんとも話した。彼女は介護士で、老人ホームで働いている。介護の現場は私ら保育士以上に人員不足がひどい。
その人員補充でフィリピンから人手が来たのだが、ドイツは彼らにビザを与えないのだそうだ。
「私は人手が必要!心底誰でもいいから!どこの国からでもなんでもいいから!」と悲痛な訴えを聞いた。
ちなみに、仕事と直結していないNiederlassungserlaubnisは、仕事を変えても申請しなおす必要はない。だがいくつか申し込み条件がある。残念ながら私はそのうちの「年金を5年以上払っている」という項目をまだ満たせてないのだ。(BFDは数えない、Ausbildungは50%として数えられる)
兎にも角にも、これでしばらく、4年間はビザの心配をしなくて済むのが嬉しい。
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