個人的なこの夏の一大イベントだったビーチバレーの大会がこの週末にあった。
今回は、そのために準備してきたこと、大会の様子、感じたことまでまるっと振り返ってみようと思う。
この日のために、数か月前から重い腰を上げてフィットネス通いを始めた。
最初は嫌々だったけど、徐々にトレーニングが楽しくなってきて、気づけばこの1か月は週3ペース。やりすぎて、週末に体力ゼロで何もできない時もあった。
「ちょっとは加減しなよ、自分」と内心ツッコミつつも、やっぱりどこかに「やるならちゃんとやりたい」って気持ちがあった。
日本人ってそういうところあるよなと思う。何かを始めたら、とことん突き詰めたくなる性質というのだろうか。
ドイツでの生活が長くなる中で、そんな“日本人魂”的なものが少しずつ薄れていた気がしていたけれど、今回久々にそのスイッチが入ったのを感じた。
大会は3つのリーグ制で、プロ・アマチュア・趣味の3段階。私たちはアマチュアリーグに参加した。
チームは男女混合4人制で、必ず2人以上は女性というルールつきだ。私たちの構成は男女2人ずつ。ルールは強さのバランスをとるためだろう。
結果はというと――
8試合中7勝1敗! 負けたのは、最終的に優勝した最強チームとの対戦だったので、まぁ仕方がないと思える。
そのチームのアタッカーの若い男の子がとにかくすごかった。ジャンプ力が桁違いで、上からバシバシ叩き込んでくるアタックの嵐。くぅ…あれは止められない。
我らがチーム名は「No Touch Ace」。サーブで相手がボールに触れず得点になるプレーを意味する言葉なのだが、4人全員が実際にそのプレーを1回以上決めるという奇跡が起こった!
名前負けしてなかったのが密かにうれしい。
個人的には、去年よりもサーブレシーブが安定していた点と、サーブでの得点を多く獲れたのが嬉しかった。去年はトスが好調で、対戦相手にめっちゃ褒められた思い出があるけど、今年はサーブが当たり年だった。
とはいえ、調子が良くてもネットミスは数回。そこはしっかり反省して、改善点として持ち帰る。
そして、自分の最大の課題は「メンタルを保つ」ことだった。
まず大会初日、練習している他のチームがどこも上手なのを見て、やっぱり少し気持ちが縮んだ。
「あれ、なんか皆上手すぎじゃない…?」
でも考えてみたら、ここは近所の公園じゃなくて、ある程度経験者が集まる大会だ。上手くて当たり前なのである。
しかも、よくよく振り返ると見ていたのは上位リーグ(プロ)の人たちだった可能性もある。アマチュアリーグの私たちとは当たらない相手だ。ドキドキの無駄遣いだったかもしれない。
試合中のミスでメンタルが削られることも多いけど、今回は勝ち試合が多かったおかげでそのダメージも少なく済んだ。
ただ、ミスを引きずって自己嫌悪に陥りやすい自分の性格は、まだまだ改善の余地ありなのは痛感した。
スポーツって、メンタルとかなり深く関係していると感じる。
負け試合のあと、チームでいろいろ話し合ったら、全員が「仲間のミスが腹立たしい」と思うのではなく「自分のミスが悔しい」と思うタイプだということが判明して、一安心。
そして、「楽しむために来てるんだから、勝ちに行って雰囲気壊れたら本末転倒!勝ち負けなんてまじでどうでもいいっしょ!」「ほんとそれな」と言いつつ、皆胸の内では「でも、やっぱり勝ちたい」と思いを燃やしている辺り、なかなかアツかった。
個人的に、今回の大会で一番「ドイツだなぁ」と思ったのは運営のゆるさである。
例えば…
- 大会なのに、ボールが用意されていなかった。(たまたま持って来ていた人から借りたり、試合するチームが自分たちで調達するハメに)
- 審判は各チームで交代制(選手がジャッジするスタイル)
- 試合中にスプリンクラーが作動し、選手が水しぶきを浴びながらのプレー(しかも長い)
- 2日目、来ないチームがちらほらいて「対戦相手がいない」試合が発生
「ある程度まではこっちでやるけど、全部はできない(やらない)から、あとは自分たちでよろしく〜」という、いかにもドイツっぽい大会の運営である。
柔軟さと、ちょっとした諦めが同居しているような、独特の空気感をAusbildung以来久々に感じてなんだか面白かった。
全力で準備して、全力で楽しんで、いろんな意味で“濃い”大会だった。
勝っても負けても、終わったあとにチームで「楽しかったね」と言い合えるのが、やっぱりスポーツのいいところだなと思う。
そして、また来年も出たい。その時は、主審もできるようになっていたいな。そう、さらに何歩も成長した自分で。
よーし、フィットネス…秋冬もモチベーション落とさずに通いたい!
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