この話は耳半分で聞いてほしい。なぜならドイツ全国どこでもそうかはわからないから。
私が1度だけ、現地開催のBFDのセミナーに参加した際に他のBFDやFSJたちから聞いた話だ。
私がこうして、BFDでの経験をポジティブに捉えられているのは、やはり労働環境が法律にのっとってちゃんと守られていたから。それゆえに、安い収入だったけど不満はなかった。
私の当時の契約は、36時間/週の労働時間。36時間というのは、学童保育だからである。残業なんて1分もしたことがなかったし、周りも私に「BFDなりの仕事」を振ってくれた。土日祝日はもちろん休みだった。
でもやはり、他の勤務先ではそういった部分が守られない、守れないような環境のところもあるようだ。セミナーに参加していた子たちは、多数が「障がい者入居施設」に勤務している子。
そう、おススメしない分野とは、「障がい者入居施設」だ。
彼らは39時間/週の労働時間の契約に加えて、毎日かなり残業しているらしかった。話を聞いた感じだと、一人でかなり多くの仕事を任されている。人手不足が深刻なのだろう。
一人の子は、もうすぐ残業が100時間になる‥と言っていたけど、あれは聞き間違いだったのかなと今でも思う。
土日の出勤も当たり前だから、セミナーの週は土日休みをもらえたらしく、とっても喜んでいた。私にとっては土日休みなんて当たり前なのに‥。
一日のシフトも色々とあって、朝から昼過ぎまで勤務し、数時間休憩し、また夜に仕事‥みたいな日もあると言ってた覚えがある。やはり仕事は大変なようだ。
とにかく、その子たちの労働環境の話を聞いて思ったことは‥
この子たち、私と比べ物にならないくらい長く働いている!!!
だんだん私の労働環境について話すのが気まずくなってきた。私はそもそも週36時間契約で、土日祝は完全に休みで、子どもがあまりいなかったら早く帰れる日もあるよなんて、言えねぇ…!
30過ぎのおばさん(私)は、慣れない森の奥で年の離れたティーネイジャ―たちとの共同生活に早くも疲労を感じ始めていた。私がぼそっと「これは確実に仕事の方が100倍楽だわ‥」と言うと彼らは「セミナーは仕事より100倍楽で楽しい!」と言った。
入居施設に土日祝日なんてないのはわかっている。彼らはみんな若くて元気いっぱいの外国人。仕事の楽しさを見出し、やる気がいっぱいなのはいいけど、労働環境うんぬんについてはまだ無知に等しい。
BFD本来の仕事は、その職場・仕事と知り合うこと。簡単な手助けが出来る立場にいることだ。
専門知識もないのに一人前のように働かされたら、ダメじゃん。
やっぱりこういったことを思い返すと、「利用されている」という言葉を思い浮かべてしまう。
一生懸命働いた彼らの未来に幸あれ‥。
#ドイツ #BFD #FSJ #労働 #ボランティア
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