昨日の授業後の帰路、いつも通り自転車をこぎながら、私はふと考えた。
《サドルをもう少し高くしたいな~。SWAPのステーション近くにあるし、そうだ!寄って店員さんにやってもらおう♪》
私の愛車(自転車)は、SWAPという青い前輪が目印のレンタルサイクルで、かれこれ3年ほど愛用している。
Stadttheater裏にあるSWAPのステーションでは、空気入れや小さな相談事などなんでも気軽に受け付けてくれる。私は予約なしでふらっと訪れては自転車の調節をしてもらったりしていた。
とはいえ、この3年間で何回訪れたことか…。数えても指10本で足りる。要するに、用がなければそこまで頻繁には来ない。
昨日は私の勘が働いたのだと思う。SWAP前に自転車を止め、中にいる青いTシャツに作業着姿の店員さんに声を掛けようとすると…。
店『こんにちは!あ、自転車の返却に来たんですか?』
私『ん?違いますよ。ちょっとサドルを高くしてもらおうと思って…。』
店『あ、そうか!わかりました。ちなみに明後日木曜日までに、自転車返却していただかないといけないのは知ってますか?私たち、残念ながら閉店するんです。』
なななななな何ですって???!?!?!?!?!
突然の閉店宣言に一瞬あっけにとられ、目が飛び出し口が開いてしまった。
店員さんは軽く笑って、『今日サドル少し高くして、明後日返却してもらうのでも全然いいですよ。』と言った。
いやいや、それならまた明後日ここに戻しに来なきゃいけないじゃないか。それならもう今この場で返却するよ…。
突然の閉店宣言に続いて、突如この場で自転車を返却することになってしまった私。
店員さんに、それじゃあ今返却します、と伝えた。すると、じゃあ自転車を中に入れてもらえますか。と言われた。
自転車を取りに外に出て、お別れの前に一枚記念写真を撮った。哀愁に浸る間すらないじゃないか。3年間お世話になった愛車にはそこそこ愛着があるよ。
えっさ、こらさと自転車を店内に運び込むと、店員さんはタブレットでちょちょっと何か入力して言った。『はい、これで返却手続き完了です!ありがとうございました。良い一日を~』
返却手続きも秒で終わり、ヘルメットを腕に抱えたままポカンとステーションを出る私。
若干首をかしげながら、たびたび振り返りながら、今起こった事を頭の中で整理しながら…。
SWAPの自転車は、結局3年使ったけど、満足だった。頑丈だし、盗まれないし、何か問題があればステーションに寄ればいい。乗り心地がビミョウとか言ってごめんね。
利用者には、メールで閉店と返却願いが連絡されたらしいが、一部の利用者には届かないケースもあったらしい。私もメールを確認したけど無かった。もし今日勘を無視してステーションに寄らなかったら?…。そのまま知らずに返却期限を過ぎても自転車を保有していたら、どうなっていたのだろう?
閉店理由は、市場の供給過多やその他もろもろらしい。
フライブルクを含め、5つの都市から撤退するそうだ。そういえば、最近時間制の短期レンタルサイクルがあっちこっちにステーションが設置され、利用者もよく見かけるようになった。あれに取って代わられてしまったのかもしれない。
あれからまだ一日しか経ってないけど、普段の生活に、自転車がないのはやっぱり不便。
私の自転車探しの旅が始まる…。
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