経験者の誰かが言っていた。
『3年目は今までで一番楽だったよ。』『3か月くらい今までの復習に充てるよ。』
…いやいやとんでもない。
復習時間なんてそんなになかったし、今まで通りのタスクに追加でやることとストレスのオンパレードやないかい!!!
たしかに『最後の一年だ、これでもう終わり!!』という状況は精神的に大きな助けになったし、余力を振り絞る原動力にもなった。
それでもとにかく大きな行事が多く、それに対する情報も準備期間も少なかった。
‥とまあ叫びはこのくらいにして、3年目を振り返ろう。
履修科目が一部変更になる
なくなった科目
- スポーツ
新しく追加された科目
- 自然科学
履修時間が増えた科目
- EBG
自然科学は、水・火・空気などの要素を子どもにどう教えるか、どうやって実験に同行するかという内容だった。
EBGはこのAusbildungの中で最も重要な教育専門科目であり、卒業試験の筆記試験はこの科目で受ける。3年になり急に履修時間が少し増えた。正直、内容量や難しさからして、1年目からもっと履修時間を多めに設ける必要がある科目だと思う。
Klassenarbeit(テスト)、Praxisbesuch(実習先テスト)は例年通り
各科目で合計2回行われるテストは、一番早い科目で3年目が始まった直後の10月からスタートする。それは、終わりのないマラソンスタートを意味する。そこからほぼ毎週のように、何かしらのテストがある日々。
Praxisbesuchもしっかり2回ある。実習先での成績、特に3年目の成績は大事なので、ここは頑張りどころだ。何が起こるかわからない実習先テストは、本当にストレスだった‥。
追加タスクその1、Facharbeit(卒論)
卒論については、2年生の最後に説明会があり、情報をもらった。私はその時に夏休みに始めようと思ったのだが、実際そんな余力はなかった。
3年目が始まると、怒涛の日々に追われて全然手が付けられない。結局取り掛かり始めることができたのは、クリスマス休暇中だった。
提出期限は一か月後。今までやったこともないことを、1か月後に完成させて提出しないといけないというストレスは半端じゃなかった。正直この時がこの3年目で一番ストレスだったように思う。
※卒論については、別の記事で詳しくまとめる予定です。
追加タスクその2、就活
卒論を無事に提出し、大きなストレス要因を手放した時から始まる、卒業後の進路。
実習先にそのまま残り、主力教諭として働くつもりの人は、実習先と話し合う。
就職先を変えたい人は、就活をしなければいけない。
まだまだ学業と実習両立の身で、やることがたくさんある中で、このプロセスは結構しんどい。
とにかくすべてが同時進行なのがPIAであり、それが苦手な人にはかなりしんどいものになる。
追加タスクその3、Fortbildung(研修)
Prüfungszulassung(卒業試験を受ける条件)の中に、3年目にFortbildungを受けた証明書がある。
内容は教育に関するものなら何でも良く、条件も特にない。一日完結型の短いもので十分。学校側が気を利かせて機会を用意してくれるものの、病気で行けなかったりするかもなので、チャンスがあれば早めに済ませておきたいタスクである。
追加タスクその4、卒業試験
卒業試験その1であるEBGの筆記試験は、フィングステン休暇前に行われる。
驚きだったのは、復習に取れた時間はイースター休暇後~フィングステン休暇までの1ヵ月だけで、イースター休暇前までは新しいテーマについて学んでいた。しかも卒業試験に出てくる可能性が高いテーマで、結構複雑なもの。
5月中旬に最後の授業を終えてからは、各自実習先で仕事の日々をこなしつつ、卒業試験の準備を各自で行うという形になる。
週40時間働きながら、テスト勉強ですよ?頭おかしくない?いつ勉強すればいいんですか…?
卒業試験その2であるコロキウムは、6月上旬に行われた。コロキウムは卒論についての口頭試験なのだが、なぜ1月末に提出した者に対するテストを6月に行う?
卒業試験その3である口頭試験は、6月末に行われた。試験科目を言い渡されてから試験当日までたったの1週間。なんでもっと早く教えてくれないのだろう。理解に苦しむことばかりだ。
実習
5月中旬の最後の授業の後~7月中旬の卒業パーティまでは、実習の日々となる。(何日か試験の準備の日や試験当日を除いて)
私たちのAusbildungの契約が40時間/週なので、実習先で毎日8時間働かないといけない。
私は卒業後も今の職場で働き続けるので、気持ち的にはまだモチベーションを保持できる方。でも卒業後に職場を変える子は、モチベーションを保つのがかなり難しい。
Ausbildungの契約終了まで、カレンダーにバツ印をつける日々‥。
おわりに
ご覧の通り、標準モードですでにキツイPIAなのに、3年目の追加タスクがえぐい。
正直に言うと私はもう後半はエネルギー切れで、どうにか合格点に達することが出来ればいいという状況だった。いい成績が欲しいとか、そんなものはもうとっくに捨てた。
精神の健康が一番大事。こんなしんどいマラソン3年間ぶっ続けで全力疾走はできない。
PIAはまだ新しいから、システム的にちゃんと機能していない部分もあるし、色々とおかしいところもたくさんあった。私たちが3年間経験した要改善点をすべてまとめて、卒業パーティの際に学校側に渡すつもりでいる。
ドイツって、ちゃんとしているようでそんなにちゃんとしていないんだよなー。
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