【保育士Ausbildung】1~3歳が通う保育園Krippeで仕事体験してきた!仕事内容・雰囲気・適正など

Ausbildung

私が学童保育で働くきっかけになったのは、手先が器用で工作とか芸術が得意なのと、子どもたちと話すのが楽しいから。

どっちもまだできない0-3歳の分野での仕事は私にとって、さぞかし退屈だろうと思っていた。

ところがどっこい、Fremdpraktikumは良い意味で収穫の多いものとなった。

Fremdpraktikumとは?外部実習制度

保育士のPIA-Ausbildungでは、0-3歳の分野、3-6歳の分野、6-14歳の分野の仕事をすべて経験することが義務とされている。

違う分野で既に実習経験があるとか、子育て経験がある場合はその部分が免除されるけど、私のように子育て経験もなく普通にAusbildungを始めて実習先で働いていれば、普通なら1つの分野しか経験できない。そんな生徒たちのために、Fremdpraktikumという外部実習制度がある。

Fremdpraktikumは1,2年次に各15日間、自分で実習先を見つけて主に学校休暇中に行う。

私は普段学童保育で6歳以上の分野で働いているので、去年の夏休み中に3-6歳の分野、今年の夏休みには0-3歳の分野で実習をした。

Krippeの選び方

このFremdpraktikum一番の目的は、全然違う分野での仕事内容を経験するだけではなく、そこで働く保育士の性格や特性、やり方などを見せてもらうこと。

あとはたくさんある事業主と知り合うこと。事業主はドイツ語で、Träger。

よって、自分が普段実習している事業主以外の所で、全く新しい環境に飛び込んだ方がいい。

というのも、後々就職を考える際に一つの選択肢となるからだ。良いKrippeで気に入れば自分の中で選択肢の一つとなるし、気に入らなければ選択肢から排除できる。

Krippeによって、0歳から受け入れているところ、1歳から受け入れているところなど様々。自分のキャパシティに合った対象年齢のKrippeを選ぼう。

コンセプト、雰囲気、重要視していることなどが一つ一つのKrippeによって全然違う。必ずHospitation(見学)、もしくは少しだけでもグループを見てから決めよう。

Krippe保育士の仕事スタイルは朝型で午前集中型

Krippeは主にシフト制で、早番・中番・遅番とある。早番だと朝の6:30に来て子どもたちの朝食の準備などをするらしい。その代わり14時頃に帰れる。

午前中に全集中力をつぎ込む勢い:子どもたちを外で遊ばせたり、室内で遊ばせて、その間は集中して観察する。

Krippe保育士、仕事の内容

  • 子どもから一瞬たりとも目が離せない
  • まだ話せない子どもが何を要求しているのか推測する
  • 食事の補助
  • おむつ交換
  • お昼寝の寝かしつけ
  • とにかく子どもとの信頼関係が大事
  • 親御さんとの密接なコミュニケーション
  • 併設KITAの保育士との仕事の連携が必須
  • 親御さんとの面談(入園する時と、一年に一回誕生日あたりにやるやつ)
  • Portfolioと呼ばれる成長記録の作成

Krippe保育士に必要なもの、適正

  • 忍耐強い
  • 観察力、推察力
  • 穏やかさ
  • 体力(抱っこするので、筋力が必要)
  • おむつを替えられる
  • 早起き

Krippe保育士の職場環境

  • 女の職場
  • あまり動かないけど重労働
  • 常にグループでの行動なので、同僚の雰囲気が快適な職場になるか重要なカギとなる

Krippeで仕事体験した感想

最初の数日は、数人の子どもからかなり人見知りされて、正直驚いた。最初の頃は、土日を挟めばもう他人。だからKrippeでのFremdpraktikumは子どもとの関係を築くという点で、3週間まとめてやるのがおススメ。3歳未満の子どもは警戒心が高いということが分かった。

仕事内容の大半は、赤ちゃんのお世話だ。最初は慣れないのでしんどかったけど、とても平和だった…。赤ちゃんかわいいし、世界平和がそこにあった。

一方大変な仕事だと思ったのは、子どもたちから一瞬たりとも目が離せないこと。よく泣く子どもへの対応。泣く子は一日に何度も大声で泣き続けるし、これは私の普段の仕事でほとんどないシチュエーションだからか、泣き声に参った。

あと、どうしても子どもとの距離が近いから、色々と衛生的には妥協しないといけない部分はある。緑色の鼻水を垂らしている子どもの鼻水をかんであげたり‥というのは結構毎日のようだった。子どもが顔にくしゃみしてきたり、トイレに付いていったり、学童ではありえないことだった。あと子どもが風邪をひいていると、距離が近いからかなり高い確率でうつりそうな気がする。

私この仕事向いてないかもと思った理由は、学童なら子どもたちは私のドイツ語が間違っていても、言いたいことを察してくれる。けどこの年齢の子は聞いた言葉をそのまま繰り返し、私が話すドイツ語をぐんぐん吸収していくから、いつも正しいドイツ語を話せない私だと役割不足に感じた。

朝が早く、午前集中型の仕事スタイルは好みが分かれると思ったけど、私には一日がとても早く過ぎていく感じがした。11:30までの自由遊びが終われば昼食、それに続いてお昼寝‥14時に目覚めた頃にはもう早い子はお迎えが来る。

学童保育での仕事よりも、100倍親御さんとのコミュニケーションの機会がある。

迎えに来た親には、今日の子どもの様子を口頭で伝える。子どもが自分の言葉で伝えられない分、こちらが詳しく説明する。何分昼寝したとか、何をして遊んだとか、ケガをしたとか、ご飯はどれくらい食べたとか‥あったことはすべてホワイトボードに記入しておいて、迎えの時に居合わせた保育士または実習生がそれを見て親とコミュニケーションできるようになっていた。

実習先としてのKrippeかなりおススメできる

今回の実習で、私の中の疑問が解決した。

ずっと不思議に思っていたのだ。『なんでクラスの半分くらいの生徒がKrippeで実習しているのだろう?赤ちゃんの世話って、本当に大変だろうに…。』

確かに赤ちゃんのお世話は本当に大変。最初に信頼関係を築くまでは長いし、それまでは人見知りされて大変。だけど可愛くて、癒される。赤ちゃんの周りに平和あり。

なんか、女性の花型職業はCAとかってよく言うけど、私はKrippeの保育士さんじゃないかと思った。なぜなら、保育士の中でもとびきり母性と忍耐力と包容力をもち、同時に何人もの赤ちゃんの面倒を見ることができる精鋭だから。これは保育士の誰にでもできる仕事ではない。

今から急に学童保育からKrippeに実習先を変えるのはせわしないから出来ないが、Ausbildungが終わったらKrippeの保育士として働くのもなしじゃない、と思えた。

これはFremdpraktikumをする前には絶対思わなかったことなので、実習できて良かったと思う。

▼子どもたちが大好きだった本、Wimmelbuch…

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