先日、学童でちょっとしたイベントを開いた。
校舎の案内と、親御さんたち同士の交流を目的とした「親御さんカフェ」という試みである。
お知らせは2週間前に手紙で配布した。
「コーヒーのお供に、なにか一品お持ち寄りください」とお願いし、申込制ではなく自由参加のスタイルに。
とはいえ、お迎えの時などには「一応、行くつもりって伝えておきますね〜」とか「何を持って行ったらいいかしら?」という声がちらほら聞こえたので、
なんとなく、「これは結構集まるかもな」と予感していたのだった。
当日の様子
実際に来てくださったのは、20人中15人!
なかなかの数字である。幼い兄弟や子どもたちを合わせると、総勢35人程の団体に…。
持ち寄りのお菓子も大充実。
ケーキ、焼き菓子、カットフルーツがズラリと並んで、「これ、食べきれるかな?」とちょっと心配になるほどの量だった。
まずは輪になってご挨拶と当日の流れの説明をし、さっそく校舎案内へ。
最初の案内は、子どもたちが学童に来たときに最初に立ち寄る「掲示板」からスタートした。
「授業後はこの掲示板まで来て、行きたい部屋に自分の名前のマグネットを置くんです。」
部屋ごとに、子どもが説明し、私たちが補足するスタイル。
親御さん向けのクイズも1〜2問交えて、楽しみながら見て回おうという作戦だ。
クイズの後、部屋のどこかに隠された子どもたちの絵を探してもらい、それをヒントに次の部屋へ進む…という形。
予定では20分の見学だったが、結果として40分近くかかった。人数の多さに案内も思いのほか骨が折れた。
とはいえ、こういうことはやってみなければわからない。
十分に、学びの多い経験だったと思う。
交流タイム「親御さんカフェ」
案内のあとは校庭に移動し、そのまま「親御さんカフェ」へ。
日陰に設けたビアガーデン風のスペースで、みなさん自由に交流されていた。
ここで、子どもたちと一緒に準備したイチゴレモネードが大好評!
「これ、おいしい!レシピ教えて!」という声もたくさんいただいた。
こちらはといえば、食べたり飲んだり、トイレに行く暇もなく、親御さんとひとつひとつ言葉を交わした。
とはいえ、あくまで主役は親御さんたちの交流である。私たちは少し距離をとりながら、必要なときだけそっと輪に入るような立ち位置を保っていた。
質問を受けたり、連絡事項を預かったり。
なかでも印象に残ったのは、あるお母さんの言葉だった。
「いつも本当にありがとうございます。うちの子が、二人のことが大好きで、学童に行くのをすごく楽しみにしてるんです。」
別のお母さんは、
「子どもがよく“カピバラに今日あったこと話した”って言うんです。私には話してくれないのに〜!(笑)」
なんて微笑ましいエピソードも。
「校内を見れてよかった」「こういう親御さんカフェ、定期開催ですか?」など、好評の声も多く、手応えを感じた。
でも、やっぱり反省もある
もちろん、準備万端だったわけではない。正直なところ、キャパオーバーだったのだ。
一年生の対応をしながら準備を進めるのは無理があり、予定していたことの半分も形にできなかった。
たとえば飲み物。
コーヒーと水も用意するつもりだったが、レモネードしか間に合わなかった。
会場の椅子や机も用意が追いつかず、急きょ、4年生の男子たちに頼むことにした。
「カピバラ、ここでいいの?」
「うん、そこの日陰に置いてくれる?ほんと助かる、ありがと~!」
「ごほうびにケーキもらえる?(ちらっ)」
「もちろん、あとで持ってくよ」
「やったー」
そんなやりとりも、微笑ましくて、いい思い出になった。
なにより、親御さんたちの“校舎への関心”が、こちらの想像をはるかに上回っていた。
案内にもっと力を入れてもよかったな、と後から思ったし、二組に分けて回ればもっとゆっくり見てもらえただろう、という反省も出てきた。
でも、あの日、私たちなりの“そのときのベスト”は尽くしたと思っている。
終わったときには、もう、ぐったりだった。家に帰るとソファに倒れこみ、そこから2時間は動けなかった。だけど、その疲れには、そこか心地よさがあった。
終わってみて思うこと
経験とは、ほんとうに面白いものだ。
新しいことに取り組むたび、自分の幅がほんの少しずつ広がっていく。
そんな実感が、なによりの報酬だった。
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