ドイツで「結婚祝い」に招待されたら、山小屋でのキャンプだった件

日記

ドイツに来て思うのが、文化や習慣の違いが、思った以上にあるということ。

でも、その中でも個人的にいまだに慣れないのが——「山小屋文化」だ。

ドイツ人って、何かあるとすぐ山小屋に集まる。
何もない週末や誕生日祝い、そして結婚祝いですら例外じゃない。

あるとき、友人の結婚祝いに招待された。
「お祝い」と聞いて、なんとなくレストランとか、ちょっとちゃんとした場所を想像してたのだが…

 

到着したのは、もちろんさびれた山小屋だった。

 

キッチンにはみんなが持ってきた食べ物とお酒が並んでて、外では焚火の準備が進んでいた。

もちろん、薪は自分たちで用意する。近くから木の枝を拾ってきて、適度な大きさに切るのである。

どうやらこれが“普通”らしい。

「自分の食べたい肉を持って来てね!」とのことだったので、各自持参した肉を焼いて、ビール飲んで、火を囲んでしゃべる。

日本の「結婚祝い」とは、だいぶ方向性が違う。綺麗に着飾ることはもちろんなく、むしろ登山用のようなアウトドアスタイルだぞ。そのうち焚火臭くなるからな。

フォーマル感はゼロだ。
でもその代わり、人と人との距離は近い。

 

夜になると、さらに“ドイツ感”が加速する。
焚火を囲んでずっと談笑し、夜が深まり深夜3時頃まで起きている人はちらほらいる。

外が寒いという人は、薪ストーブでじんわりと温まった室内で過ごす。

この薪ストーブは、私の中で「山小屋での楽しみ」だ。たまに扉を開けて、薪を入れるのが楽しい。

 

寝るのはもちろん、山小屋の中だ。寝袋は各自持参している。

いや、寝袋。

結婚祝いで寝袋って何。

 

始めて招待された時、その時の一度だけ、自分も山小屋で寝たことがある。

結果から言うと、完全にナメてた。

寝袋に入ればどうにかなるでしょ、と思ってたんだけど——全然ならない。

とにかく寒い。
びっくりするくらい寒い。

寝ても寒いし、起きても寒い。
床は硬いし(マットがなかった)、体は冷えるし、全然眠れないし、何度も目が覚める。

近くで寝てる、知らない人の大音量のいびきを聞きながら
「なんで結婚祝いでこんな修行してるんだろう…」と、二度と山小屋で寝袋雑魚寝はしないと心に誓った。

 

朝起きると、外でコーヒーを飲み、朝日を浴びる。

みんなが起きてくると、持ち込んでいた朝食を並べ、みんなで頂く。

しっかりと片付けをしたら、お昼ごろに帰宅だ。

 

そもそもアウトドア経験がほぼない自分には、このスタイルはハードルが高すぎた。

それ以来、山小屋に誘ってもらっても、夜にはお先に失礼して、自分の家で寝るようにしている。

無理なものは無理なのだ。自分が楽しめるところまで楽しんで、あとはサッと引く。

 

 

とはいえ、自然の中で集まって、持ち寄って、火を囲んで、ゆるく祝う。

この“作り込まなさ”というか、“自由さ”は、すごくドイツらしいなとも思う。

お祝いは、人と人が触れ合う場所。それをより大切にしたい人が選ぶ傾向があると個人的には分析している。

正直、寝袋は一生慣れる気がしないけどな。

 

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