分かり切ったことだった。
設備も、人員も、何もかもが不足しているのに、準備する余裕もない。
この分野で人が必要なのに、どうやって人を増やすかという工夫も特に見かけなかった。
だから正直、幻なのかと思っていた。
でも、幻じゃなかった。
来る2026年、新学期から本当に義務化が始まるらしい。
うちの職場は、市に「無理です」と伝えたそうだ。
当たり前である。親が共働きな子どもたちだけを預かっている現状ですら人手がまったく足りていないのに、すべての子どもを受け入れるだなんて。
私が保育士のAusbildungをしていた頃、学童に実習に行っていたのは学年で私ひとりだけ。
いまPIA1年目のF君もまた、学年でたったひとりらしい。
つまり、実習先に学童を選ぶ人は今も昔も少なかったのだ。
何が「義務化」されるの?
義務化というのは、私たち学童側からの目線による言い方であって、親が「子どもを学童に預けなければいけない」わけではない。
2026年8月(2026/27年度)から、まずは小学1年生に、放課後まで含めた1日8時間(授業時間込み)の全日保育・教育(Ganztag)の権利が段階的に始まる。
対象は年ごとに広がり、2029/30年度には1〜4年生の全員が対象になる予定だ。
制度名はGanztagsförderungsgesetz(GaFöG)。
学校休暇も原則カバーしつつ、州が最大4週間まで閉所を設定できる。
これまで学童を利用するには、
「両親が共働きである」など必要性を証明する書類を提出しなければならなかった。
しかしこの制度が始まると、
親の就労状況に関わらず、誰でも子どもを学童に預けられる権利を持つことになる。
つまり、親は働いていても、いなくても「利用するかどうか」を自由に選べるのだ。
その一方で、学校や学童には『希望があれば最大8時間まで預かる義務』が発生する。
専業主婦・専業主夫であっても、希望すれば断られない仕組みになる。
現場が本当に欲しいのは
問題は、器(部屋)も人(指導員)もまったく足りていないこと。これは誰もがうなずく現実だ。
そして現場がまず大至急必要としているのは、主力教諭。
でもそれと同時に、たとえば宿題の時間に2時間だけ座ってくれる人のような、ちょっとした助けも本当にありがたい。
その中間の選択肢として、Quereinsteiger(別の職種経験からの短縮ルートで学童分野に入る人)という道もある。
これについては、また別で少し紹介してみたい。



コメント