【ドイツで大人気】ドイツ語でも紙芝居は『Kamishibai』!幼稚園を中心に広がっている日本の文化

Ausbildung

先日、Ausbildungの授業中のこと。<Bilderbuchbetrachtung(絵本鑑賞)>というテーマの中で、我が日本の文化である紙芝居が紹介された。

先生はこう説明した。紙芝居は日本から来た、言語やコミュニケーションの発達支援にとても適したメソッドの一つだと。子どもたちから大人気で、現場での需要は半端じゃないなどなど…。

先生自身も紙芝居が大好きで、本当に素晴らしい、贈り物のようなものだと言っていた。

調べてみると、どうやらドイツの保育士は、Ausbildungで紙芝居について学ぶようだ。

それにKrippeやKITA,小学校などの教育現場には紙芝居と舞台が備わっている所も多いらしい。図書館などで催し物として紙芝居を読むところもある。そういったせいか、クラスメイトの半数がすでに紙芝居を知っていた。

実は私以前から、職場の学童で子どもたちに紙芝居を読んであげたいと思っていたので、ドイツの紙芝居をすでにいくつか購入していた。(後から調べたら、うちの学童にもしっかりと紙芝居と舞台があった。笑)

どんな特徴があるか、ここで紹介したい。

大きさはA3、ページ数は12~24前後

ドイツの紙芝居の大きさはA3で統一されているよう。

実際読んでいて、18ページでちょっと長いな~と感じる。Krippeなどの小さな子ども向けだと、12~15ページくらいがちょうどいいかも。

どんな話の内容があるの?

種類は幅広い。その種類の多さからも、紙芝居がいかに多岐にわたって利用されているかが伺える。

  • 絵本がそのまま紙芝居になったもの
  • 教育的テーマ(感情とどう向き合うか、価値観、いじめなど)
  • 季節のイベント(聖マーティンやクリスマス、主にキリスト教系の)
  • グリム童話など
  • 宗教について
  • 勉強(知識系)

対象年齢は1歳~小学生程度まで

もちろん内容によって対象年齢が変わるが、1歳からのものもある。(文が短い、絵がわかりやすい)

写真のように、対象年齢が明記されている紙芝居もある。(対象年齢はドイツ語でAltersstufe)

最大手はDon Bosco社

紙芝居の多くは、この会社から出版されている。

Don Bosco社の紙芝居の見方を説明しよう。

  1. 話のテーマ(赤字)
  2. あらすじ(その下の文)
  3. 対象年齢
  4. 合計枚数
  5. おまけ (読み聞かせの音声、付属の音楽、付属の冊子などがある場合)

ちなみにこれには、付属の冊子がついていた。この話のテーマがいじめなので、それとどう向き合うか…などの情報が書いてあった。

ドイツの紙芝居にあるある、惜しいポイント

それは、一枚一枚の裏にテキストが書いてないこと。表紙の裏に全テキストが書いてある。

おそらくドイツの紙芝居は、最前面をめくって後ろに差し込むのではなく、そのへんに置くように作られているのだとおもう。

それだと個人的には、後ろから今最前面にどの絵が出ているか確認できないので読みにくい。残念ながら、多くの紙芝居でそうなのだ。

あと、紙芝居を買う前に、文章の長さ・多さがわからない。(本と同じようなものだから、そりゃそうなのだけどさ…)なるべく文章の少ないものがいいな~と思っても、探せない。買ってみて、ぎょっ!これ文章めちゃ多いじゃん…となったことが何回かある。

その点で優秀なのは、Moritz社。

私の一押しは、Moritz社の紙芝居だ。日本の紙芝居のように、一枚一枚裏に絵と話が載っていて、読みやすい。紙製のパッケージに入っていて、絵の面の質感はセミマット。ポーランドで印刷されているものらしい。

残念ながら、Moritz社はまだそんなに多くの紙芝居を出版していない。でも、ポテンシャルのある出版社だと思う。今後もっとたくさんの素敵な紙芝居を出版してほしい!!

ドイツの紙芝居舞台はこんな感じ。

去年のクリスマスプレゼントで、ムティからもらったものだ。

この紙芝居舞台は、カリタスによる障がい者の方たちの作業場で生産されているそう。

背面にアクリル板が入っていて、その間に紙芝居カードを入れる。

引き出し方は、上と横の両方。

ご覧の通り、裏は真っ白。

引き出して後ろに差し込もうとしても、アクリル板用の溝に入り込んでしまったり、なかなか技がいる…。

木製なので、重さはそこそこある。これを専用バッグに入れるとこんな感じ。

マチと仕切りがあるので、紙芝居舞台と紙芝居カードもたくさん入る。

ちなみに、ドイツでは紙芝居が始まる合図にこんなベルを使う。

これはムティからもらった、ビアガーデンでビールを頼む時のベルなんだけど…。笑

紙芝居舞台は、いくつかの会社から販売されている。たまにドイツ語で紙芝居について検索してみると、童心社のあの三方向に開く、茶色のレトロなモデルを使っている写真を見かける。ドイツにも売っているのだろうか?

余談だけど、電子紙芝居というものもあるらしい。これはいつか使ったらレビューしたいと思います。https://www.ekami.de/

なんか…ドイツ、日本以上に紙芝居に力入れてる?笑

 

―以上、ドイツの紙芝居事情でした♪

 

今日のドイツ語↓(急に始めるw)

紙芝居舞台(Kamishibairahmen)

紙芝居カード(Kamishibaibildkarte)

コメント

  1. みなも より:

    私もミュンヘン でKinderpflegerinとして、PIA-Ausbildungが決まり、9月から始まります!不安もありますががんばります。

    • Kapibara より:

      みなもさん、コメントありがとうございます!AusbildungのZusage、おめでとうございます♪始まるまでドキドキですね。知人がフライブルクでKinderpflegerinのPIAやっていて、クラスメイトの年齢層が幅広くて居心地がいいと言っていました。職業柄似ているので、何か有益な情報でもあれば記事にしますね。同志が出来て、嬉しいです。