6月下旬から7月に入るまでの一週間、ヨーロッパを熱波が襲った。
特に7月1日は、フライブルクでも気温が35度を超え、湿度も70%とかなりの蒸し暑さだった。
熱波警報が出ていて、学校によっては休校になったところもあるほど。
こんな暑さは数年に一度しかないレベルである。
日本の命の危険を感じる暑さと比べたらマシかもしれないが、ドイツには冷房がない。
夜になっても室内が30度を下回らない日が続くと、寝不足でしんどいのだ。
冷房などもちろんない古い学校で、子どもたちはこの暑さを耐えしのぐ…。
一度温まってしまった石造りの校舎は石窯オーブンのように熱がこもり、とにかく暑い。
外に出ても、日陰にしかいられない。やることがない!!
そんな中、救世主のように登場したのが…
そう、「霧吹き」である。
霧状に出てくる水が、体を良い感じにクールダウンしてくれるのだ。
顔、首の後ろ、腕なんかに霧吹きすると、ひんやり冷たくて気持ちが良いのなんのって。
同僚が子どもたちにプシュプシュとしているのを見て、私は急遽自宅から植物用に使っていた霧吹きを持って行った。すると、これが他の霧吹きよりも子どもたちからウケたのだ。
なぜだかおわかりだろうか?
実はこの霧吹き、2タイプの噴射ができるのだ。
ノズルを締めれば霧状、緩めれば水鉄砲のようになる。
私は何も言っていないのに、子どもたちは霧吹きで遊ぶうちにすぐこの機能を見つけ、キャッキャと遊んでいた。
おもちゃの水鉄砲もいいけど、急に顔に当たって泣き出す子は必ずいる。それに比べて霧吹きの水鉄砲機能はマイルドなのでいい。
正直今週はこのアイテムにかなり助けられた。
暑くてできることが限られる中、子どもたちがかなり長時間楽しんでくれたので本当に良かった。
水筒の水をかけ合う”Wasserschlacht”よりも断然節水できて、一石二鳥ではないか。
ドイツの夏に、霧吹き。



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