先週、PIA-Ausbildungを卒業して以来、初めてのクラス会があった。
「クラス会」といっても、レストランに集まって1〜2時間ほどおしゃべりするだけの、気軽な集まりだ。
卒業してまだ1年と少ししか経っていないけれど、久しぶりにクラスメイトや先生に会って、近況報告や情報交換の時間になるのだろうと、わくわくしていた。
クラス全員で何人だったっけ…たしか24人くらい。そのうち集まったのは生徒8人と先生2人。
会場はフライブルク市内だったので、地方から通っていた人たちは仕事のあとに来るのが難しかったようだ。
まず先生たちが開口一番に言ったのが、この言葉だった。
「みんな元気そうで本当に良かった。もう先生と生徒という関係ではないから、これからは私たちのこと下の名前で呼んでね。」
えぇ〜!?それは無理ですってば!
私の中では、彼らはいつまでも先生。急に下の名前で呼んだり、「Du」で話したりするなんて、まだまだハードルが高い。
頑張って「Du」と言ってみたけれど、それが精一杯だった。慣れるには時間がかかりそう…。

卒業後は、クラスの8割ほどがそのまま保育士として働いているらしい。
残りの2割は、大学進学や海外生活など、それぞれ違う道を歩んでいる。
ひとりは教育大学に進み、小学校教師を目指しているが、うまくいっていないようだ。(例の、私が苦手なあの人である。)若い男の子たちの何人かは、アジアや世界一周の旅に出たらしい。
ある女の子はこの一年、旅をしながら生活していたそうだ。
トルコ旅行をきっかけにトルコに魅了され、イズミルで3か月ほど英語教師のアシスタントのような仕事をしていたという。「ドイツの保育士資格が役に立った」と話していたけれど、実際のところどうなのだろう。
その後は北欧でカフェの仕事など、さまざまな経験をしたらしい。英語が得意な彼女にとって、旅人生活はきっとそう難しくなかったのだろう。
けれども、さすがに一年もそんな生活を続けると、どこかに腰を落ち着けたい気持ちが芽生えたようで、この秋から別の都市でHeilpädagogik(治療教育)か何かの勉強を始めるという。
ほかにも、結婚した人や子どもが生まれた人もいて、それぞれの道をしっかり歩いているのが印象的だった。
先生たちはもうPIA-Vollzeitの担任ではなく、ひとりはTeilzeitクラス、もうひとりはQuereinsteigerという新しいクラスの担任をしているらしい。
それでも、「あなたたちのクラスを担当できたことは本当に光栄だった」と何度も言ってくれたのが嬉しかった。
ふと私は先生に質問した。
「Kindeswohlgefährdung(児童福祉の危機)について、なぜ授業で学ばなかったんですか?」
すると先生は少し申し訳なさそうに答えた。
「本来は必ず扱うテーマなんだけど、時間が足りなくてどうしても入れられなかったの。」
なるほど。PIAの授業時間は限られているから、すべてのテーマを学び切るのは難しいのだろう。でも私のその後の仕事生活には必ず必要なテーマだったので、勉強したかった。。
先生は仕事以外のことについて話したそうな印象だった。二人とも村上春樹の著書が好きらしく、私も好きなのでそこで意気投合したのは意外だった。
久しぶりのクラス会は、笑って、話して、あっという間の時間だった。
また1年後くらいに、みんな元気で集まれたらいいな。



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