【ドイツで保育士Ausbildung】筆記試験の結果だけでなく日頃の挙手発言(口頭成績)も大きく評価されるドイツ

Ausbildung

ドイツの授業は、受け身でいることは良しとされない。

先生は授業をコミュニケーションの場だと思っているように感じる。先生は、自分が伝えたいことに対して生徒からのフィードバックを欲しがる。

そのフィードバックの回数、内容をもとに、生徒がいかに意欲的に授業に参加しているかを評価し、成績に加味する。

挙手発言が苦手な日本人にはキツいこのスタイル、私の3年間の経験をもとに解説していこう。

成績のつき方の特徴

 

• 筆記試験だけで評価されない仕組み

ドイツでの保育士Ausbildungでは、学校での成績が筆記試験だけでなく、日々の授業での挙手や発言などにも大きく依存している。授業中に積極的に参加するか否か、その姿勢が成績に50%~30%ほど反映されるのが特徴だ。ただ机上で勉強すれば成績が上がるわけではない。

 

口頭成績に含まれる内容

口頭成績には、発言する頻度やその内容が含まれる。発言の内容はそれほど重要ではなく【どれだけ積極的に授業に参加しているか】が評価対象だ。例えば、授業中に挙手して意見を述べる姿勢や、先生からの質問にしっかり反応する姿が重視される。集中しているか、授業にどれだけ貢献しているかもポイントとなる。

もちろん発言すれば何でもいいというわけではない。

 

授業内での積極性が超重要!

挙手・発言・ディスカッションへの参加が成績に反映

挙手して自分の意見を述べることで、授業に積極的に参加していることを示すことができる。いくら真面目に授業を聞いていても、挙手発言をしないと、授業への関与度が低いと見なされ、成績が下がってしまう。

 

日本との文化の違い

日本では、真面目に出席して筆記試験の成績が良ければ、授業中に黙っていても評価されることが多い。しかし、ドイツでは発言しないと評価されない文化がある。

例えば、授業に欠席しがちな学生でも、出席している時に積極的に挙手発言していれば、良い成績をもらうことがある。一方、毎回欠かさず出席はしていても挙手発言せず黙っている学生は、成績が低くなることがある。

 

具体的な評価の仕組み

ドイツの授業では、まず初回に先生から成績の付け方の説明がある。筆記試験は何パーセント、口頭成績は何パーセントの換算かは、先生によって異なるため、よく説明を聞いておくことをおすすめする。

先生によっては、学生の発言回数や授業中の姿勢を記録している人、記録せずに記憶や全体を通した印象で成績をつける人もいる。

とある先生は「今日は○○さんの挙手発言だけを記録しよう」と、毎回の授業で生徒のターゲットを自分の中で決めている。もちろんそれは誰にも言わない。その学生はその日に挙手発言をしないと、他の日にいくら発言していても評価されない…という奇妙なシステムを導入していた。

 

 発言が苦手な人への対策

  • ドイツで評価される「良い発言」とは?

発言の内容は、その時のテーマに沿っていれば正直何でもいい。自分の意見だったり、実習先での経験談だったり、「意味が解らなかったのですが、もう一度説明してもらえますか?」といったような確認を仰ぐ内容でも構わない。先生の立場に立って考えてみよう。「この子から学ぶ姿勢が見える」と思わせれば何でもいいのだ。

またドイツでは、「正しい答えを出すこと」よりも「自分の意見を持っていること」が評価される。たとえば、答えが正しくなくても、「私はこう思うけど、どう思う?」と意見を投げかけるだけでも、発言として評価されることがある。大事なのは、自分なりの意見を持ち、積極的に参加することだ。

余談だが、口頭成績を稼ぐためにいつも自分の実習先の経験談を語る子がいた。経験談を語るのは簡単だ。でも、あまりにも個人的な話ばかりで私自身何の役にも立たないことが多く、辟易した…。

バランスはやはり大切である。

 

  • 発言が苦手でも成績を上げる方法

発言が苦手な学生にとって、最初はなかなか難しいかもしれない。私はこうして、最低限の挙手発言で3年間を乗り切った。

  1. 一番前に座る:先生の目の前に座ることで、少なくとも積極的に授業を受ける気持ちがあることは表現できる。そして、視界に他の学生が入らないことで授業中に発言しやすくなる。ちなみに2列目ではだめ。先生の目の前というのが肝である。
  2. 授業前に意見を準備する:授業のテーマが事前に分かっていれば、予習をしておき、発言する準備をすることができる。先生にあらかじめ相談し、次回の授業で扱うテーマについて教えてもらったり、プリントを前もってもらって予習すれば、自分の中で心の余裕ができる。
  3. 先生やクラスメイトと積極的にコミュニケーションを取る:授業の後に、わからなかったことを聞きに行く。これで先生に「私は聞いてました」という姿勢を見せることができる。また授業以外でも、先生やクラスメイトと会話をすることで、発言の練習をすることができる。
  4. 実習先での振る舞いを意識する:現場での態度や発言も評価されるので、実習先で積極的に意見を交わすことが大事だ。

 まとめ:ドイツで保育士を目指すなら、発言は避けられない!

ドイツで保育士を目指すなら、試験の点数だけではなく、日々の授業態度が成績に大きく影響する。発言が苦手でも、少しずつ慣れていくことが大切だ。

そして、発言力は保育士としての現場力にもつながる。子どもや保護者とのコミュニケーション能力を高めるためにも、積極的に意見を交わす力を養うことが重要だ。

とはいえ、正直に言うと私は3年間最後まで挙手発言に苦労した。私がたまーに挙手した時の先生方の嬉しそうな顔ったら…忘れられない。

無理に頑張らなくていいと思う。

でも、たまに挙手発言できた時の達成感はひとしおだった。

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画像出典:https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=26046903&word=%E6%95%99%E5%AE%A4%E3%81%A7%E6%89%8B%E3%82%92%E6%8C%99%E3%81%92%E3%82%8B%E6%A3%92%E4%BA%BA%E9%96%93&data_type=&from_order_history=

 

 

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