正直、ドイツの小学校でこれほどおりがみが人気になるとは思っていなかった。
おりがみがあって、職場の小学校で今の私の立ち位置があると思っている。笑
ドイツでもおりがみは、「origami」という。こっちの大人はみんな、おりがみが何か知ってはいるけど上手には出来ない、難しいイメージをもっている印象を受ける。
職場の同僚でおりがみを出来る人はほとんどいないので、子どもたちも今までおりがみをするチャンスがなかったのだけど、誰か教えてあげられる人がいれば、みんなめちゃくちゃ喜んでやるのだ。
ドイツの子どもは何歳からおりがみをできる?
私の感覚で言うと、小学一年生(6歳)から可能だ。もちろん個人差はあるが、私は一年生~二年生前半までや、完全初心者の子どもには折る回数の少ない簡単なおりがみから始めて様子を見ている。二年生後半からは、少し折る回数の多いおりがみでも、助けがあれば完成させられる。
おりがみをさせると、意外な性格が見えて、教える側としてはそれが楽しい。意外な子がすごく上手だったり、逆に上手そうな子が全然だったり、男女関係なくおもしろい発見がある。
おりがみが大好きな子と、全然興味がない子に分かれる。
箱や忍者系、遊べるおりがみが人気
初心者や一年生に人気なのは、一つ前の写真のコアラ・ハート・魚など。中級レベルや二年生以上の子どもたちに人気なのは、紙を複数枚使った鮮やかな箱や、手裏剣、遊べる折り紙だ。
サーカスのテントみたいな八角形の箱は特に大人気、皆がこれを折りたがる。
あとは八個のパーツをくっつけた万華鏡のような折り紙と、これまた八個のパーツをつなげて伸び縮みするおりがみ。これとサーカステントの箱は三大人気おりがみと言えるだろう。
男の子にはニンテンドースイッチなども人気だ。
ドイツのおりがみはコスパが悪い
おりがみの紙のことを「origami papier」といい、ドイツにもいろんな種類のものが売っている。ドラッグストアのMüller やAmazonを見れば色々とあるが、ただどれも紙がぶ厚くて、割高。値段は大体50枚入りで5€ほど。日本円にすると600円くらいだ。消耗品なのに、高い!
大手スーパーマーケットAldiにも、一年に2回くらいおりがみを売っている時があるが、柄が可愛くないし、紙が分厚い。50枚入りで4€なので、見つけたらとりあえずは買うが…。
ドイツの会社さん、単色でいいから量のいっぱいある、安いおりがみを出してくれませんか~!
複数枚使ったおりがみは人気で、私も喜んで教えてあげたい一方、おりがみの消費量がすごいのでそこがちょっと気になる。以前、日本から送ってもらった折り紙をケチケチと4分の1に切って使っていたが、子どもたちがまっすぐ切れるわけがないし、結局私が切らないといけないので面倒だった。
同僚から「安くて良い、たくさん入ってる折り紙を買えるところ知ってる?」と聞かれるが、私もまだまだ探しているところだ。
ドイツで手に入る高コスパおりがみは、無印良品のおりがみ
その同僚が持っていたおりがみが、それだった。旅行でドイツの他の大都市に行った際に、そこの無印良品で買ったらしい。よく見ると、80枚入りで1.95€。日本の無印良品で売っているものとまったく同じ商品だ。紙の厚さも、あの日本のおりがみの丁度良い薄さ。単色で色も可愛いらしく、日本製!私が今まで見たドイツで買えるおりがみのなかで一番ダントツのコスパだ。
ドイツ人的には、単色で裏が白いとちょっと物足りないらしいが、個人的には厚くて折りにくいよりよっぽどいいじゃないか…と思う。ただ、無印良品はドイツの大都市に数店舗しかないので遠方の人は入手しにくい。(ミュンヘン・デュッセルドルフ・ベルリン・ハンブルク)オンラインでも注文できるが、50€以下の注文は送料がかかるので、まとめて買う時や、誰かと一緒に注文するのもいいだろう。
こうした環境もあってか最近は、日本で高品質の大量のおりがみが100円均一で手に入るなんて、安すぎる!と思う。おりがみはただの四角い紙ではなく、相当な技術が詰め込まれた日本が誇る紙製品なのだ。ドイツでそのクオリティが簡単に再現できないように。
子どもたちから圧倒的人気な柄は、ダイソーのあの柄
日本から友人が私を訪ねにフライブルクに来てくれた際に、持ってきてくれたおりがみ。和柄、ドット柄、色々とある中でも圧倒的人気だったのが、この写真にあるダイソーのグラデーション柄。
デザインペーパーシリーズ、パステル鱗紋100枚入りだ。
あまりにも人気なので、毎日数枚ずつ小出しにして持って行った。(笑)
一人の男の子が、「カピバラ、このおりがみどこで買ったの?」「日本だよ」「じゃあ次日本行ったら、僕の分も買ってきてくれる?」と予約までされちゃう有様。
他にも和の花柄の黒とピンクも人気があった。だるまドットは、あまり人気がない。
ヨーロッパにもかわいいデザインのおりがみがあるよ!フランスの会社DJECO
ドイツのおりがみの柄はちょっとダサい。でもフランスの子ども用おもちゃの会社、DJECOのおりがみには注目だ。ヨーロッパならではの鮮やかな色彩、かわいいデザイン。部分的にキラキラしているところもあり、折り進めていくと最後に動物や何かの形になるようにできている。写真の海の動物シリーズは、ドイツのアマゾンで24枚入り10€弱。少し高価なので、特別な時やプレゼントにいいかもしれない。
他にも種類がたくさんあり、とにかくどれも色使いがポップでおしゃれで、かわいい!これは逆に日本の子どもたちに紹介したいくらいだ。
ドイツのおりがみの本は、図解の絵がわかりにくい
ドイツにもおりがみの本がたくさんある。図解の絵がわかりにくかったり、大雑把すぎて図解になっていないものなど…。これでは簡単なおりがみでも、できずに放り出してしまう子が続出するに違いない。
それに比べて、日本のおりがみの本の図解はとてもわかりやすい。日本のおりがみのパッケージに入っている図解は大事にとっておいて、子どもたちに見せている。日本語で書かれている本でも、図解がちゃんとしていれば、言語は関係ない。子どもたちはそれを見ておりがみをしている。
海外に住む子どもにおりがみ系で何か贈るとしたら、こんなプレゼントは最高
もし海外に住む子どもにおりがみセットを贈るとしたら、こんなラインナップは最高に喜ばれると思う。
- 単色おりがみ(赤・黄色・青・水色・紫・ピンクは特に早くなくなるので多めに)
- 両面おりがみ
- 柄物おりがみ(グラデーション・パールカラー・パンダ柄などは特に子どもに人気)
- 図解付き本
- おりがみケース
まとめ
ドイツ、特にフライブルクでは、プラスチック製品は環境に悪いと避ける人が多く、木や紙などの自然の材料が好まれるので、材料的にもピッタリ。それ以前におりがみはどこで見せても喜ばれ、大人からも感心される。ちなみに私は去年のクリスマスに彼のおばあちゃんへ、サンタクロースとプレゼントをおりがみで折り、裏面にメッセージを書いた。コロナのロックダウンで直接会えなかったので人づてに渡したが、その後おばあちゃんから電話がきた。「カピバラのくれたおりがみ、なんて素敵なんでしょう!本っ当~に嬉しかった、どうもありがとうね。」と、どうやら相当喜んでくれた様子。子どもだけでなく、お年寄りにも喜ばれることがわかった。プレゼントじゃなくて、ちょっと気持ちを贈りたいときなどにも最適だ。日本のおりがみ、最高!
#おりがみ #海外 #ドイツ #子ども #人気 #お年寄り
コメント