PIA Ausbildungとは?
PIA(Praxisintegrierte Ausbildung)は、ドイツで保育士資格を取得するための実践重視型職業訓練です。
学校で学びながら、並行して実際の保育施設での実習も行うのが特徴。
給与を受け取りながら学べるため、生活費を自分で賄う必要がある人にも人気です。
この記事では、私自身の体験をもとに、PIA Ausbildungのリアルな日常、メリット・デメリット、卒業後の感想までを詳しく紹介していきます!
学校型にしなかった理由
私はPIA Ausbildungを選びましたが、最初から「絶対PIA!」と思っていたわけではありません。
当時、情報不足から、学校型のAusbildungにも実習があることや、奨学金がもらえる制度があることを知らなかったのです。
ただ、仮に知っていたとしても、私の状況では奨学金を受ける条件を満たせなかったため、どのみちPIAを選んでいたと思います。
何より、収入がすぐに必要だった私にとって、「働きながら学べる」のは大きな魅力でした。
PIAでの学校生活|成長と苦労
学校生活は想像以上にハードでした。
クラスメイトはほとんどが若いドイツ人。30歳を超えた私が、まるで高校生活に戻ったような感覚になりました。
PIAでは実習日があるため、週に2日は学校に行かなくて済みますが、それでもドイツ語力の壁は大きかったです。
授業の聞き取り、発言、記述式テスト――どれも最初は本当に苦労しました。
今振り返ると、ドイツ語力を入学前にできるだけ上げておくことは強くおすすめしたいです。
実習先でのリアル体験|ギャップと成長
私の実習先は、以前BFD(連邦奉仕活動)として働いていた学童保育でした。
顔なじみの子どもたちもいたので、安心してスタートできましたが、BFDとPIA-Azubiは求められる責任がまったく違いました。
学校と実習先の切り替えもうまくいかない時があり、特に実習先が大規模でルールが多かったため、適応に時間がかかりました。
それでも、毎週子どもたちの成長を間近で感じられるのはやりがいがありました。
実習試験も周囲に助けられながら、何度も乗り越えていきました。
挑戦と試行錯誤の積み重ねが、自信につながったと実感しています。
給料があって助かった話
PIA Ausbildungでは、毎月約1000ユーロの給料が支給されました。
物価高が進む中で、この収入は生活の大きな支えに。
ちなみに、学校型のAusbildungでは奨学金の支給が半年以上遅れることもあったと聞きました。
それを考えると、PIAの「安定した収入」はかなり大きなメリットだと思います。
ただし、社会人に近い立場なので、学校の休暇中も実習先で働く義務があり、完全な「お休み」は夏休みと冬休み以外はほとんどありません。
自由な時間は学校型よりもかなり少ない、これがPIAのリアルです。
PIA Ausbildungのメリット・デメリット
メリット
- 給料をもらいながら学べる
- 実践経験が豊富に積める
- 学んだ知識をすぐ現場で活かせる
- 社会人としての経験値が上がる
デメリット
- 自由な時間が少ない
- 体力・モチベーション管理が必須
- ドイツ語力がかなり求められる
- 学校と実習先の両立が大変
どっちを選ぶべき?判断のポイント

卒業後の私|PIAをやってよかったこと
私は無事、PIA Ausbildungを修了できました。
今ではドイツの保育現場で働きながら、ドイツ人同僚たちともスムーズにコミュニケーションが取れるようになりました。
正直、両立は本当にしんどかったですが、
「これだけハードな3年間を乗り越えた」という自信は、私にとってかけがえのない財産です。
また手に職を得たことで、これからのドイツ生活にも大きな安心感を持てるようになりました。
まとめ|PIA Ausbildungで得たものは想像以上だった
PIA Ausbildungは決して楽な道ではありません。
でも、乗り越えた先には、ドイツでしっかりと自立して生きていくための力が手に入ります。
これからドイツで生きていきたい人、ドイツで保育士を目指す人には、心からおすすめできる道です。
自分自身を信じて、一歩踏み出してみてください!
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