ドイツでは、仕事を辞める時に雇用主から『Arbeitszeugnis』という仕事の成績書をもらえることが法律で定められている。これはその後の就活でも、前の職場での仕事ぶりを示すのに役立つので必ずもらうべしものだ。
BFDにも同様、もらう権利がある。
そしてこの内容、数字が文章に置き換わっているだけなので、知る人が読めばちゃんとした成績書になっているのだ。
仕事の成績書には何が書いてある?
- 証明書の種類証明書、勤務証明書、中間証明書、暫定証明書、訓練証明書
- はじめに従業員の個人情報、雇用開始日および終了日
- 職務の説明仕事内容
- パフォーマンス評価専門知識、仕事の質、積極性、勤勉さ、責任感、個人(社会的)な行動、社会的行動、上司・同僚・従業員・第三者との関わり方、 勤務中の行動
- 終了の言葉雇用終了の理由、イニシアティブ、感謝・遺憾の意、将来へのお祈り、 証明書発行の場所と日付、発行者の署名と名前
なぜ成績書に数字ではなく文章で書かれている?
ドイツの法律で、仕事の成績書は【内容が真実である】【幸せを感じる言い方】で書くように定められている。そのため、特定の言葉=特定の成績というように、秘密の言葉遣いを使って、すべて表面上はポジティブな言い方で書かれ、暗号を知る人がその本当の意味を理解できる仕組みになっているのだ。
4. パフォーマンス評価の読み解き方
基本のき
” Stets” ” immer” ” jederzeit” ” zur Vollsten/ Vollen” が文頭についている= とても良い
” hat sich bemüht” がついている= 良くない
例文:„Er/Sie erfüllte seine/ihre Aufgaben…“(彼/彼女は仕事を…)
- Sehr gut: „stets zur vollsten Zufriedenheit.“
- Gut: „stets zur vollen Zufriedenheit.“
- Befriedigend: „zur vollen Zufriedenheit.“
- Ausreichend: „zur Zufriedenheit.“
- Mangelhaft: „im Großen und Ganzen zur Zufriedenheit.“
- Ungenügend: „Er/Sie hat sich bemüht.“
という感じで、どんな風に仕事をしてきたかが暗号によって示されている。
どの暗号がどの成績に分類されるのか、下記リンクにかなり詳しく書いてあるので、知りたい人はチェック!https://karrierebibel.de/arbeitszeugnis-formulierungen-bewertung/
ここに注意!
社会性の部分で、単語の順番でまったく意味が違うので注意。
„Sein Verhalten gegenüber Vorgesetzten und Kollegen war stets vorbildlich.“
意味は、”彼の上司に対する態度はとても良かったです。”
もし、Vorgesetzten und Kollegen の順番が逆になると…
„Sein Verhalten gegenüber Kollegen und Vorgesetzten war stets vorbildlich.“
意味は、”彼の上司に対する態度には問題がありました。” となる。
仕事の成績書は2種類ある / おわりに
今回紹介したのは、qualifiziertes Arbeitszeugnis という、職場からの評価が入っているタイプのもので、それが載っていない einfaches Arbeitszeugnis というタイプのものもある。
今回すべての暗号は載せなかったが、辞める時にくびになったのか、自分から辞めたいといったのかも分かるようになっている。
仕事の成績書って、ドイツにしかないものなのだろうか?それともヨーロッパにはあるあるなのだろうか…。
ちなみに私は過去に、BFDが終わった後に成績書をもらったという記事を書いたのだが、その当時はこの暗号については全く知らなかった。どうりで9のパフォーマンスの部分がやたらと多く書かれていたのか…。
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