【これを見よ】こうして子どもたちは幼い頃から無意識に人種差別に触れて育つ

ドイツの学童保育

ある日、クラスの子どもが持っていたドイツ語の宿題プリントに目を通した私は、思わずため息をついた。
隣にいた同僚は、はっきりと怒っていた。

 

そこに載っていたのは、「ch」の発音に関する問題。

発音には「ヒ」と「ヘ」の2種類があり、上の四角の中のものを、発音によって

  • 「ヒ」は「ヒネーゼン(中国人)」の欄に、
  • 「ヘ(痰を出すときのようなドイツ語特有のあの発音)」は「ドラッヘ(凧)」の欄に分ける

という発音の使い分けを学ぶ内容だった。

 

……まぁ、ここまではただの宿題である。

問題はその横に載っていた「ヒネーゼン(中国人)」の挿し絵だ。

 

 

信じられないことに、そこに描かれていたのは、チャイナ服を着て、極端につり上がった目の人物。
いったい、いつの時代のイメージだ?――というより、これが2020年代の教育現場で、子どもたちの教材に堂々と載っているという事実が、何より恐ろしい。

 

こんな挿し絵で「中国人」という言葉を教えられた子どもたちは、無意識のうちに「中国人=こういう見た目」と刷り込まれる。
それが繰り返されることで、アジア人全体に対する偏見が自然と形づくられていくのだ。

 

もっと驚くべきことに、こんな教材がいまだに使われていることに、誰一人として疑問を抱かない。
何十年も前の先入観にまみれた教材を、現代の子どもに平然と与える――教育現場で、だ。
怒りを通り越して、呆れる。

 

こうした「刷り込み」が続くからこそ、欧米の子どもたちは東アジア人の前で両目尻を引っ張りながら「中国人!」と叫ぶ。
そして彼らに注意すると、目を大きく見開いて「え??」と驚き、「悪気はない」などと平然と言う。そう、本当に悪気がないのだ。

なぜなら、これは“学んだ”ことではなく、“自然と身についてしまった”ことだから。

 

でも、それは決して許されることではない。

私は、こんな教材を見過ごしてはいけないと思った。

これは、ちゃんと先生に、学校に、声を上げなければいけない問題だ。

 

 

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