【日記】ドイツで半期の成績をもらった小学4年生がわたしのところに来てこう言った

日記

ドイツの学校では、成績が前期と後期の2回に分けて出される制度がある。

2月中旬、職場の小学校の4年生たちは、前期の成績表とおすすめの進路が書かれた紙が入っている封筒を受け取った。

おすすめの進路は、担任の先生が子どもの学習レベル・意欲・学習速度などを考慮し、三者面談をして親の意見も聞いたうえで、市内の具体的な学校名をいくつかリストアップしたものだ。

「おすすめリストは、家に帰ってから開けるんだ。」

と、1人の子どもが私のところに来て言った。

 

成績の方はというと…

「ほとんどが1か2だったよ。3は算数だけ。」

得意げに話す彼女を見て、私も嬉しくなった。彼女がとても賢いことは知っていたので、驚きはなかった。

「でも、お姉ちゃんは1と2しかなかった。」

きっと、彼女が本当に言いたかったのはこれだ。

 

2年前にこの小学校を卒業した彼女のお姉ちゃんもまた、とても優秀だった。

頭も良くて宿題もすぐ終わらせる、スポーツも好き、ゲームをしてもいつも勝つ賢い子だった。Schulsprecherという、日本でいう「生徒会長」的な役割も担っていた。

 

でも、その妹である彼女も同様に賢いし、「生徒会長」も去年やっていた。引け目を感じる必要は全くないように私は思うのだが…。

私は全力でその妹を説得した。

「君のお姉ちゃんは素晴らしい。でも、君もまた素晴らしい。君たちは全然別の人間。絶対に比べないで。」

彼女は私の目を見て、「うん。」と言った。

こういうとき、いつも後から思う。もっと自分の中で説得力のある言葉が欲しい、と。

ふとした瞬間に、自分の内面的な厚みの足りなさを思い知らされる。

 

そして同時に、優秀な兄や姉を持つ者は大変だとも感じた。

私は長女だけど、まったく優秀じゃなかったから、妹は気楽だったはずだ。…うん、いいことをしたな、私。

 

▼このアイロンビーズ、今回の子どもからもらったのだが、なんか美味しそうに見えるのは私だけ?

真ん中の紫は紫芋あん、茶色はあんこ、薄紫はあんこと混ざった生クリーム…

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