ドイツの学童保育での働き方、ならではの仕事内容、幼稚園での仕事との違いは?

ドイツの学童保育

今日はドイツの学童保育で働くことを想像しやすいように、下記の点について説明していこうと思う。あくまで私の職場の場合です。(周りに同じ仕事をしている人を知らないので…)

契約は最大で70%

これはどうしても学童保育が午後にある関係で、100%(8時間)は働けない。

同僚たちはみんな70~50%の間で契約している。

そうした背景もあって、同僚たちは本当にいろんなライフスタイルを持っている。

休暇が多い

ドイツの学校休暇は、休みとなる。休暇中に学童保育が行われる時もあるけど、その担当にならなければ休みだ。クリスマス休暇、夏休み、イースター…。1年間中3か月くらい休みである。

幼稚園は、学校休暇など関係ない。

兼業可能

こうした労働時間の少なさや時間の余裕もあって、兼業している同僚も少なくない。兼業は事務所にも認められている。

ドイツ人は複数の職業資格を持っている人が多く、そういった資格を活用して兼業している。

例えば、とある同僚はソーシャルワーカーの他に陶芸家のAusbildungをした経験があり、自分の工房を開いた。他の同僚は以前大工のAusbildungもしたので、自分の工場を持って午前中はそこで仕事をしている。

子どもの親と関わる機会が少ない

子どもの親との面談は、必要であれば行うけど、定期的にはない。

幼稚園では、親との面談が定期的に行われていてそれはとても大事な仕事の一つ。我々全日制学童(小学校併設)では、面談を行うのはどちらかというと教師の方だ。

私は4年以上この現場にいるけど、主力教諭が親と話す機会はそんなに頻繁に見なかった。

事務仕事が少ない

幼稚園やKrippeで働く保育士の仕事の中に、Portfolioがある。

※ポートフォーリオは成長記録で、子ども一人ひとり分、担当保育士によって作られる。写真やメモ書きから成り、たまにビデオ録画なんかもある。保育士は子どもとの仕事の後に事務仕事としてする。

学童保育では、これがかなり簡易化されている。1カ月に1枚、記入できるペラの紙があり、簡単な成長記録グラフとメモのみ。メモには、子どもや子どもの家族、学校生活について特に何かあった場合記入する。

休暇は学校休暇以外の時に取れない

ぜいたくな悩みと言われてしまいそうだけど、もちろん有給は学校休暇の間にしか取れないので、自分で選べる有給はないのだ。例えば10月に安いから有休をとって旅行に行きたいな~というのは残念ながら不可能。

特に新学期(9月)の辺りはとても重要なので、そのあたりは休めない。(病欠とかもなるべく避けたい時期)ただその代わり、あらかじめ全休暇がわかっているので、前々から計画はしやすい。(学校休暇は州による、インターネットで前年から確認可能)

それにドイツは州で学校休暇を若干ずらしているので、日本のお盆みたいに全国民が一斉休暇で値段爆上がり、というのはないので安心を。

宿題のサポート

これは外国人にとっては、なかなかシビアな問題だ。学童保育には必ず1時間程度、宿題をする時間がある。私たちはそれを助けるのだけど…。

宿題はドイツ語か算数。1~2年生までは余裕なのだが、3年生くらいからドイツ語が急に難しくなってくる。単語のバリエーションは増えるし、Artikel、複数形、過去形、等々…。聞かれても自信が無かったり、すぐに答えられないという場面が多く出てくる。致し方ないとはいえ、すごくやるせない。母国語の同僚が必ずいるので、聞ける相手がいるから大丈夫。

算数の計算の仕方も、私が日本で習った方法と若干違ったりする。それに基本、暗算しか許されない。

子供の扱いは園児より難しい(生意気・けんかの仲裁)

もちろん、子どもの年齢が上がれば上がるほど、言葉の数も増える。思春期に近づけば、生意気にもなるものだ。4年生になると、子どもの性格が変わると言われている。どんなにかわいかった子でも、4年生になるとある程度生意気になるのは普通だと…。

先日、Ausbildungの一環でクラスメイトの実習先の幼稚園を訪れた時、久々に幼稚園児と触れ合った。子どもはみんな6歳以下で、とっても素直だった。砂場遊び、Fantasyspiel, Rollenspiel…遊び方も子どもっぽくてかわいい。扱い方は、小さい子供の方が簡単だと感じた。

ドイツ語を話す機会が多い

ポジティブな面→四六時中話すので、こちらのドイツ語の上達が早い

ネガティブな面→子どもの方がドイツ語が上手なので、やるせない場面が多い。(ケンカの仲裁や、子供を叱らないといけないとき)

子どもが大きいので出来ることが多い

Aufsichtspflichtの面では、1~2年生はまだよく見ていないといけないが、3年生以上になってくると子どもたちの自主性を重んじることができ、こちらの負担も楽になる。一人で家に帰る子が増えたり、学校内のこともよく知っているので、色々頼めるようにもなってくる。

工作なども扱える道具が多いので、出来ることがとても多い。例えばおりがみは、幼稚園ではちょっと難しいだろう。学童ならではのレベルだ。クリエイティブなことが好きで、子どもと一緒に何かしたい!という人は、学童に向いていると思う。

 

 

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