最初におさらい。Erzieher/in PIA-Ausbildungとは…
実践統合型と呼ばれる、学校でセオリーを学びながら同時に実習先で実践力を伸ばすタイプのAusbildung。学校型との大きな違いは、『収入があって支出がないこと』である。
実習先の種類
実習先は大きく分けて4つある。
- unter 3(0から3歳までの子どもが来る所、Kinderkrippe など)
- über 3(3から6歳までの子どもが来る所、Kindertagesstätte(KITA)など)
- über 6, Schulkind, Freizeit, Hort(6歳からの子どもが来る所、学童保育など)
- Jugendarbeit, Jugendhilfe(青少年)
みんな、自分の好きな子どもの年齢層で選んだり、単に内定をもらった先で実習することが多い。実習先として多いのはダントツでU3・Ü3で、例えばうちのクラスでは、私以外は全員実習先はU3・Ü3だ。その他は圧倒的に少なく、私はクラスでたった一人の über 6(Schulkind, Freizeit, Hort Schulkind)。そもそもの施設の母数が大きく影響していると思われるが、Erzieher/inの資格で幼稚園以外で働くことができるということもあまり知られていない気がする。
基本的に実習先は3年間変わらない。要因としては、子どもの成長過程を見続けること・子どもと信頼関係を築くことだ。実際実習先として働いてみて、あまり気に入らないな(職場環境や子どもの年齢など)と思ったら途中で変えることもできるけど、それはそれでまた新たに関係を築いたりしないといけないので、始めたところで最後までやり通せるのが理想ではある。
給料
・実習先=職場=雇用先
実習先が私たちをAzubi (Auszubildender)として特別な雇用形態で雇い、各種税金年金健康保険などを支払い、給料をくれる仕組みとなっている。州によって規定の給料は異なるが、バーデン・ビュルテンベルク州のNettoは下記の通り。(すべての実習先がこの額ではなく、大体の目安として)
- 1年目 1140€
- 2年目 1202€
- 3年目 1303€
手取りはそこから150から200€ほど引かれた額になる。※健康保険のランクの部分で、結婚していてパートナーの稼ぎで暮らしている人は、ランクが低くなり、差し引かれる額も多くなる。
・ボーナスは夏と冬の年2回(職場による)
基本的にはクリスマスボーナスと夏の休暇ボーナスの2つがあり、どの程度の金額か、そもそもあるのかというのは各実習先による。私のクラスメイトの多くは実習先からクリスマスボーナスが数百€出たと話していたが、私は残念ながらもらえなかった。
労働時間
一日8時間で、そのうち6.5時間は子どもと働く時間と決められている。残りの1.5時間はミーティング等。
通常は一週間のうち2日間しか働かないが、ブロック週と呼ばれる、学校の授業がなくて実習先で5日間働く週が一年に2回ほどある。その他、学校の休暇中(イースター等)は実習先で働く。
休暇
有給休暇は一年に大体30日程度もらえて、いつ取るかは実習先との話し合いで決める。基本的には実習先が閉まっている休暇期間(夏休み・クリスマス・年始)に大部分を取ることが多い。
実習先ですること
実習先では、一つのグループの担当教諭の一員となって子どもたちと働く以外に、実習生としては下記のことをする。
- 学校で学んだことのアウトプット
- 試験 (Praxisbesuch=実習先訪問テスト/年に2回)
- ドキュメント記入
・ 実習先の窓口担当者 の良し悪しが大きなポイント
Ausbildungをやっていくには、実習先の協力が必要不可欠だと感じる。実習先の窓口担当者をAnleiter/inといい、基本的にAusbildungについてはその人とコミュニケーションを取り進めていく。その窓口担当者にわからないことがあったら聞ける環境であるか、Ausbildungの進め方について計画性を持って同行してくれるか、定期的に話し合いの場を設けてくれるか、実習先訪問時に全面的に協力してくれるか、などが重要なポイントである。実習先の中には慢性的な人手不足で、Anleiter/inが自分に時間を取ってくれない、非協力的な実習先もあり、それはとても残念なことだ。
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