【学童教諭あるある】担任教師との衝突、暗黙のヒエラルキー

ドイツの学童保育

 

私の担当クラスは2年生のとあるクラスで、子どもたちは午前中は教室で担任教師と授業をする。

授業が終わると学童に残る子以外は家に帰り、私たち学童教諭が来て教師とバトンタッチ。午後が始まる。

一つのクラスの子どもを教師と学童教諭で支えていくということは、もちろんお互いの協力や理解が必要不可欠だ。

 

ただ、私たちには暗黙のヒエラルキーのようなものがある。頂点は教師、私ら学童教諭はその下

 

まず教室の大きさに対して私たち学童のものを収納するスペースの割り当ては、笑ってしまうほど小さい。棚の一段の半分だけとか。笑

私たちだって色々なものを使うのに、不公平だなと思うときがある。

あと教室は完全に教師のテリトリー。机の位置とか、ソファの置き場とか、掲示物の色々に思うことがあっても、私たちに口出す権利はない。教室のレイアウト、それは教師だけが自分の思い通りにできるものだ。教師が決めたルールに則り”部屋を使わせてもらわなければ”いけない。これがたまにストレスだったりする。

 

教師は私たち教諭に結構平気で小言や色んな気づいたことを言ってくるけど、私たちは何か思うところがあっても、よっぽどのことじゃなければ遠慮したり、時間を置いたり、慎重にいく。

 

そのヒエラルキーはどこから来るのだろうか?学歴の差、給料の差、色々あるだろう。それに教師は午前中クラスの子どもたちを1人で見ている。私らは午後、何人か少なくなったクラスを最低2人以上で見ている。

でも実際そんなことは関係ないと言ってほしい。お互いの仕事をリスペクトし、協力し合いたい。相手がいることを感謝して、目標である子どもたちの幸せのために効率よく働きたい。

 

 

教師がどれだけ規律的か、子どもたちをちゃんと統率しているか。クラスの雰囲気はもちろん午後にもめちゃくちゃ影響してくる。

 

私は以前の担当クラスの教師、マリオンはとても素晴らしい教師だと尊敬している。子どもをちゃんと規律的に指導し、クラスのリーダーとして君臨していた。私が週に2回授業のヘルプに来た時は、いつも私に適した仕事を与えてくれた。頭が冴えていて、限られた時間の中で結果を出す人だった。

それにクラスの子どものことも熟知していた。金曜日は宿題を出さないとか、厳しくするところと甘やかしてもいいところをちゃんと理解していた。彼女がすることは、私はすべて納得できる。

教室の物の配置、掲示物の内容や数も意味があって無駄がなく、雰囲気もとっても居心地がよかったので、私はその教室が大好きだった。

暗黙のヒエラルキー的なものは少しはあったけど、私は彼女のことをとても尊敬していたし、それは自然な流れだと思っていた。それに彼女は当時BFDだった私に対して(職場ではヒエラルキー最下層)も、立場的にプロフェッショナルに接してくれた。

私がマリオンを好きな理由はまだまだいっぱいあるのだが、これくらいにしておこう。

 

 

そんな彼女に育てられた子どもたちも、素晴らしい子ばかりだった。本当に良いクラスで、彼らが4年生になるときにクラスを離れることになってしまったのは本当に残念だった。

(私はAusbildung開始に伴い、新一年生担当になってしまった)

 

そしてその新一年生のクラスの担任がまた、マリオンのほぼ正反対の教師なのだ。

彼女は良い人だけど、頭の中が完全にカオス。なんでも物事を複雑化してしまう。意味のないところに労力をつぎ込んでいるせいか、おそらく残業もよくしているし、休日も働いている。

(日曜日にグループチャットにメッセージしてくるのは本当にやめてほしい。。)自分の仕事のパートナーにはしたくないタイプの人だ。でも仕事仲間は変えられない。

彼女は相手の立場をよく考えずに物事を言ってしまうので、冒頭に書いたように、おそらく下に見ている私たちに対してたまにリスペクトに欠けたことを言ってしまうのだった。

私たちとしては、彼女が教師としてクラスを上手くまとめられていないから、私たちは午後に大変な思いをしていると言いたいところなのだが‥。

 

私たちの間に険悪な雰囲気が漂っている時は、子どもたちは敏感に察知する。それは子どもたちにとって嬉しくない状況だ。自分が大好きな教師と学童教諭がケンカしているのだから。

 

 

しょっちゅうこういうことがあるわけじゃないし、他のクラスの教師と教諭の関係がどの程度かはあまりよく知らないけど、たぶん聞いた感じ、これはドイツのどこの全日制学童保育でも多かれ少なかれ、”あるある”だ。

この教師と学童教諭のヒエラルキーは、関係によって変わってくるところはもちろんあるだろう。

長年パートナーとして働いていればまた違ってくるし、学童教諭がすごく若かったりすると、若干年配の教師に対して遠慮しがちになったりする。

 

学童教諭は保育士と違って、子どもの親と仕事する機会が少ない代わりだと思えば仕方ないか‥。

 

#ドイツ #学童保育 #学童教諭 #教師 #あるある

コメント